いつもと変わらない朝。

いつもと変わらない日差し。

いつもと変わらない時間の流れ。

でも今日はいつもと違うことが一つ。

それは・・・

 

 銀

 

 

 「んぁ〜・・・、ねむ・・・・。」

今日から春休み。

となると暖かな陽気の中、中々眠気が覚めることもなく。

むしろさらなる夢の世界へと導くがごとく、その日差しをそそいでくる。

だがこういうときに限って・・・・

♪〜〜♪♪〜♪

「・・・誰」

眠い目をこすり画面に目をやるとまったく知らない番号が表示されていた。

「・・こういうのって出ちゃだめなんだよね!?寝よ」

まだなり続けている携帯を枕もとにおき、もう一度眠りに入ろうと試みる。

・・・一分・・・三分・・・

〜♪♪〜〜〜♪

鳴り止まない。

はっきり言って・・・うざい!!!!

なんで諦めないんだよ・・・・

って何で留守番サービスにいかないわけ??

疑問に思い再び携帯を手にとる。

画面には着信中の表示とやはり、見覚えのない番号。

選択肢は

一、このまま放っておく。

二、いっそのこと切る。

三、一応出てみて相手を確認。

四、出て、しつこいっ!!!と文句を言って切る。

の四つが妥当なとこ。

んでうちが選んだんはもちろん

「切る。」

言葉にしながら電源ボタンをポチ。

部屋に静寂が戻る。

気をとり直して

「やっと寝れ

♪〜〜♪♪〜〜〜♪

ぴきっと額に青筋が浮かんだのが自分でもわかる。

よほどの急用?

そう考えると、出てみるべきなのでは・・・

という不安が巻き起こる。

人間ってそんなものさ・・・。

♪♪〜〜♪

悩んでいる間もなり続ける携帯。

相手はこちらが出るまで粘る気らしい。

迷惑このうえなし!!!!!!

「・・・ったく、でればいいんだろ・・。」

しぶしぶ通話ボタンを押す。

「・・はい」

『・・・えと、市丸隊長?』

やっぱり間違い電話。

いったんは収まった怒りがふつふつと湧いてくる。

「いえ、違います。」

てゆーか隊長って時代間違えてんじゃねぇの?

『あっ、すみませんってえぇ!!!??』

いきなり大声を出され思わず携帯を耳から離す。

つーかいきなりでかい声出すなよ(怒)

「あの、切っていいですか」

これ以上かまってられない。

なにせ極上の揺り篭のなかにいるのだ。

眠気も強まってきた。

『ちょ、ちょっと待ってくださいιいきなり大声を出してしまってすみません。

 あの、少しよろしいですか?』

よくありません。

と答えたかったが、相手は本当にすまなそうな声。

「はぁ・・少しなら」

うちのばか。

『ありがとうございます。あの、今確認したんですがやはり番号は間違っていないんです。

 そもそもリダイアルでかけたので。申し訳ありませんがもう一度確認して頂けないでしょうか』

確認と言われ携帯の画面をまじまじとみつめる。

これといって変わりはない。

・・・ん?

「ってはぁ!!??」

『・・!?どうかなさいました?』

通話口から聞こえた声は取り合えず無視。

問題は携帯。

いや、携帯としては何の問題もない。

『もしもし?』

だが根本的な問題が・・。

「これ、誰の携帯さ・・・。」

今手の中にあるのは自分のそれとは異なるデザインのものだった。

ズキ・・・

あ、頭痛くなってきた・・・。

はっきりいってこれはおかしい。

昨日の夜、充電器につないだときは確かに自分の携帯だった。

『・・・あの』

申し訳なさそうな声にはっと我に帰る。

「もしもし、これ誰の携帯ですか?」

とりあえずこれ以上待たしたら悪いし・・・

『・・・えっと、落ち着いて聞いてください。その携帯の持ち主は

 三番隊隊長である市丸ギン隊長です。』

やっぱりこの人は時代を間違えているらしい。

今時何番隊だの隊長だの・・・

「あの、誰ですかそれ。」

まるで知っているのが当たり前のような言い方だったので知らないことをアピール。

『・・えっ市丸隊長を知らないんですか!?・・あ、まさか・・』

意味深な言葉を残して会話が途切れる。

まさかって?

「あの、まさかってなんですか」

いつまでも黙っているので痺れが切れる。

『・・・失礼。あなたはルコン街の方ですか?』

今度は異国の地名ですか・・・。

「いえ、とりあえず日本の人間ですけど」

『!!なっ!そんな・・・あの、今からそちらに行ってもよろしいでしょうか?

 携帯を受け取りたいんですが・・・。』

今からって・・・何時間もかかるんじゃないの?

「今からですか、かまわないですけど」

『ありがとうございます。僕は吉良イヅルといいます。 

 では後ほど』

プツ・・・ツーツーツー・・・

切れた。

てゆうか住所言ってないし。

名前言ってないし・・・。

もう一度かけたほうがいいんか・・・?

ま、向こうが気づいてかけてくるっしょ・・・

やっと落ち着いたところで甘い誘いが再び・・・

「ねむ・・・」

目を閉じ夢の世界に行くのにたいして時間はかからなかった。

 いつもと変わらない日差し。

 いつもと変わらない時間の流れ。

 そしていつもと変わらないはずだった午後。

 この日の夜。

 うちは能面のお化けみたいな男に出会う・・・・・・・。

 

 

あとがき

玄「いやぁ〜、思ったより長くなってしまった(笑)」

ギ「(笑)やないわ。ボクでてきてないやん。」

玄「はぅっあはは、ほんまやぁ・・・」

ギ「(ニコ)これ、イヅルの話?それともボク?」

玄「ギン様でございます。」

ギ「せやよね。よかったわ、頭は正常みたいで。それから、すまんなぁ。名前も呼べへんかってん。

 はよ呼びたいわv」

玄「・・・努力しますいつになるかわからんけど

ギ「・・・玄米。最近神鎗が血が欲しそうやねん。」

玄「・・・ギ、ギン様?」

ギ「(微笑)執筆と出血とどっちがえぇ?」

玄「最善の努力をさせていただきます(泣)」

ギ「わかればええよv」

玄「(大泣)じゃぁまた!!今日はこの辺でシーユー!!!」