「なぁアレン?」

「なんです?」

「オレの恋人になってv」

「ごふっはい?」

「あはは、可愛いなぁ。ほら、コーヒーしみになるさ?」

「あ!!もう!ラビが変なこと言うからですよ!?」

「・・・本気だったりして・・」

 

 

 

 

 

 

君が望む世界はきっと暖かで、誰もが送る普通の日常だろう。

 黒と白の世界から光あふれる世界へ手を伸ばし、ただただ願う君。

俺に何ができるかわからない。

むしろ何もできないかも。

 それでも君のそばにいたい。

俺のような罪深い使途をお許しください。

 

 

 

 

 

 

 

 

                  恋来々

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん、朝?」

暖かな光が石造りの部屋を明るく照らす。

昨夜は遅くまで鍛錬していたせいか、体が重い。

「ティムキャンピー?おいで」

ベッドから上半身を起こし師匠から預かった大切なパートナー(ペット?)の

ティムキャンピーを呼ぶと彼(←?)は机で丸まっていた体を伸ばしパタパタと手の上まで飛んできた。

「おはようティム、ご飯、食べに行こう」

体を完全に起こし服を着替える。

顔を洗い階下の食堂に行くと宿泊客でいっぱいになっていた。

「・・・うわぁ。」

「アレン!こっちさ!」

名を呼ばれ声のしたほうを向くとラビが両手を挙げ自分たちの事を一生懸命アピールしている。

頭しか見えないがリナリー達も一緒のようだ。

人の山をなんとか通り抜けやっとの思いで机に到着。

そこには僕の分の席と料理がすでに用意されていた。

「うわぁ、おいしそうですね。」

「ほら、早くすわれよ。飯冷めちまうぜ?」

「おはよう、アレン君」

「おはようリナリー」

「この料理、全部ラビが取っておいてくれたのよ。」

「え?」

「そうさ、だってすぐにいっぱいになりそうだったからな」

ラビの気遣いはとても細やかだ。

とても大雑把に見えるけど。

「ありがとう」

「どういたしまして♪」

いつもの柔らかな笑み。

どこか安心させてくれる。

一時間ほどで朝食をとり終わり、身支度を始める。

早く師匠を探さないと・・・

いやだけど・・・・

「ティム、早く師匠に会いたい?」

彼はうなずくように僕の首に体を擦り付ける。

コンコン

誰だろう?

「はい?」

返事をしながらドアを開ける。

半分ほどあけると相手にドアを引っ張られ、勢いで相手にぶつかってしまった。

「いたた・・・」

「アレン、だめさ?ちゃんと相手確認してからあけねぇと!」

「ラビ?」

痛む額をこすりながら顔を上げるとラビが少し怒ったようで楽しんでいる顔で僕を覗き込んだ。

「ダイジョブ?」

まっすぐな彼の瞳と視線が絡まる。

「っ」

なぜかわからないけど・・・・

僕の顔は真っ赤に染まってしまった。

「アレン?顔赤いさ、そんなに痛かった?」

ひょいっ

という効果音間まさにこういうときに発せられるんじゃないだろうか。

「ラ、ラビ!!??」

「ん?」

彼は僕を軽々と持ち上げ、いわゆるお姫様抱っこをするとベッドまで運びゆっくりと横に

させられてしまった。

「ごめんなアレン?」

「ちがっ大丈夫ですから!!」

この彼の思いもかけない行動にさらに顔が赤くなる。

「もしかして熱でもあるん?」

大きな手が僕の額を撫でる。

その手は少し冷たくて気持ちよかった。

「・・・アレン」

「はい?」

急に声のトーンが落ちた気がした。

「好き」

「・・え?」

ちゅっ

「「・・・・・・」」

え?

今・・・っ

「ラビ・・・?」

「あんま可愛いから・・・」

怒鳴りたててやるつもりで見た彼の顔はきっとさっきの僕よりも赤い。

片手を顔を隠すようにあてがい、必死に落ち着こうとしてるけど・・耳までゆだってしまいそうなほど

赤いんだから。

・・・ずるい。

これじゃ何もいえないじゃないですか・・・・

「ラビ、顔真っ赤ですよ?」

「・・・アレン、なんでそんな余裕なんさ!!??」

「あはは。」

いつもの彼。

でも、もう僕の中であなたの存在は変わってしまった。

「まだ、わからないけど・・・・」

「・・・」

「もう少し待ってください。」

男に唇を奪われたのにいやじゃなかった。

きっともうはっきりしてる。

でも、いじめられたし・・・

少しは・・・・いいですよね?

「うん。待ってる。アレン、知ってた?」

「何を?」

「俺ってすっごい一途なん。」

「ふふ、それは知りませんでした。」

「まってっから。」

「・・・はい。」

 

穏やかな朝。

彼と僕は曖昧で、でも心地よい関係になりました。

もう少ししたら、きっと君の望む返事をするよ。

それまで待っていてください。

その代わり、何があってもそばにいますから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おわり

 

 

続くのか!!?

なんか連載っぽくなりそうだ・・・・。

ラビv

なんでそんなに可愛いの〜><。